- 実際に家族の延命治療の場面に接して思ったこと 20年以上ケアマネジャーとして訪問介護事業として関わってきた中で、当事者が延命治療について意思表示をしないと、家族であっても命を絶つ決断をすることになるので難しいと感じていました。実際に自分がその立場になり、やはり当事者が決めておくことの大切さを実感しました。
- 具体例:口から食べられない、飲み物を飲めなくなった時にどうするのか?点滴や胃ろうをしなければ栄養や水分補給ができなくなります。どうしたいのかを家族や周りに伝えておく、文章に残すことが大切です。⭐︎これを家族に委ねるのは酷だと思います。しっかり自分はどうして欲しいか考えて伝えることをおすすめします。
- 父の場合:在宅・病院の先生にも、「胃ろうや命をながらえる点滴はしないでください。ただ、痛みは止めて欲しい。」と伝え、文章に残してくれていたので、私たち兄妹は迷うことなく判断ができました。兄の兄妹に「なぜ食べられないのに点滴をしてあげないの」と言われた時にも「子供たちを責めないで。胃ろうや点滴は望まない・・・」と書いてくれていたので信念を持って父の思いを貫くことができました。亡くなる10日前に退院をしましたが、その時に肺炎になっていたので病院では治療として点滴をしていましたが、この点滴ルートは2日も使えないと言われました。この時は退院後の点滴の可否を少し考えました。点滴ルートを使えるまで点滴をしてあとは自然に任せようと思いました。結果は退院して1日だけ点滴を受けて後は絶食で口を湿らすのみで対応しました。枯れて亡くなるのは自然だと思っていましたが、実際に目の当たりにすることは、本人にも家族にも幸せな反面、同時に覚悟が必要だなと改めて感じました。他にも葬式・仏壇・家のことを伝えてくれていたことも本当に悩まずできたので父に感謝です。このあっぱれな父の亡くなり方を後にも伝えていきたいと思いました。