おはようございます。
訪問介護サービス提供責任者の平山です。
5月に入り、神戸では本格的な春がやってきました!
今回は在宅介護に必要な覚悟や心のゆとり、
先への見通しなどについて書きたいと思います。
(※この記事は以前アメブロに載せたものを編集して投稿しています)
現役介護福祉士が考える「家で介護する」ということ
施設と家、どちらを選ぶのか
私は介護士として、デイサービスと訪問介護での勤務経験があります。
どちらも「家で暮らすこと」を支える仕事です。
施設で暮らすことと家で暮らすこと、何かどう違うのでしょうか?
一つは暮らしの場所が「施設の建物」か「家」かで違います。
次に施設の種類にもよりますが、24時間支援を受けられる体制かどうかが違います。
家ではどんなにサービスを利用しても、一人の時間が多くなります。
そして「暮らし方」が違います。
施設では基本的に、その施設によって「こう暮らしていただく」という基本の形があります。
(基本の形がかなり自由なところもありますが、それはお元気な方に限られる傾向です。)
家ではもちろんありません。
このように大まかに「場所・支援体制・暮らし方」に違いがあります。
どちらが合うのかは
その方の介護度、認知症の有無と症状の出方、身体状況、性格、経済状況などによって変わります。
一番、症状と暮らし方を知っている担当ケアマネージャーなどに相談するといいと思います。
ただし、決断するのは、あくまでも「ご家族」「ご本人」など意思決定権のある方です。
他人に責任を押し付けようとすると、結局はより良い判断が出来ません。
専門職には「情報提供と助言」を求めてください。
家で介護すると決めたら「頑張らない」を意識する
家でご家族を介護すると決めたとき、
必要物品の準備やサービス事業所との契約などすべきことはたくさんあります。
でもまずは「覚悟」を決めてください。
その覚悟は「頑張って最後まで看取ろう」とか
「なんでもやってあげて育ててもらった恩を返そう」ではありません。
「頑張らない」、でも「意思決定の責任は負う」という覚悟です。
在宅介護は何年続くかわかりません。
明日までかもしれないし、5年後、20年後、もっとかもしれません。
ご家族が最初に100パーセントの力を使ってしまうと
介護を受ける方は
「このくらいはしてもらえる」
「してくれて当たり前」
と思ってしまいがちです。
それは介護を受ける方が悪いのではありません。
人間が「慣れる生き物」だからです。
最初は「申し訳ない」「ありがたい」と思っていても
だんだんとその環境が当たり前になってきます。
でも逆に、介護をする側の負担は蓄積されます。
最初は「これくらいなら大丈夫」と思うようなことでも
どんどん積もり積もって「耐えられない」ほどになることもあります。
介護を受ける側は「普通のこと」と考えていることが
介護をするご家族にとっては耐えられない苦痛となるかもしれません。
そのために、介護を受ける側が在宅での生活を望んでいても
突然、ご家族の張り詰めた糸が切れることにより、
一足飛びに入所が決まることもあります(施設に運良く空きがあれば、ですが)。
これも、介護をするご家族が悪いのではありません。
全力で頑張って、頑張って、限界を超えてまで、それまでの生活の全てを支えてきた結果です。
でも頑張りすぎる方ほど
「私がもっと頑張ったら施設に入れんで済んだのに」
「なんで最後まで家で見られへんかったんやろ」
と後々まで心が晴れないことがあるようです。
「明日、介護が終わっても後悔しないこと」
「あと20年介護が続いても、介護する相手を嫌いにならないこと」
すごく難しいことです。
私は在宅介護、特にご家族が同居している場合は
ご家族の心身の健康あってこその「ご本人の望む生活」だと考えています。
ご本人の望む生活をできるだけ長く続けるためにも、
『余力を残した介護』を考えてみていただけたらと思います。
〜次回へ続きます〜
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